外では“勤勉な公務員”だったアルコール依存症の父…「リビングで失禁」「深夜に雄叫び」平穏を奪われた家族のリアル
予習
この記事のキーワード — タップで意味×19
酒
さけ
alcohol; sake
×8
酔う
よう
1. to get drunk; to become intoxicated 2. to feel sick (e.g. in a vehicle); to become nauseated
×7
認知症
にんちしょう
cognitive impairment; senility; dementia
×5
アルコール依存症
アルコールいぞんしょう
alcohol dependency; alcoholism
×7
実家
じっか
(one's parents') home
私の父は、いわゆる「アルコール依存症」だった。私が物心ついた頃から毎日のように酒を飲み、酔っては奇行を繰り返す。記憶を辿ってみても、父が酒を飲んでいない日を見たことがない。そして数年前、長年の深酒がきっかけとなり父は「アルコール性認知症」を発症した。
幼少期の私は、アルコールに溺れる父の存在を恥じ、自分の気持ちを押し殺して生きてきた。「うちは他の家と違う」「自分が我慢をすればいい」。そんな感覚は、大人になっても消えなかった。
私の父は、いわゆる「アルコール依存症」だった。私が物心ついた頃から毎日のように酒を飲み、酔っては奇行を繰り返す。記憶を辿ってみても、父が酒を飲んでいない日を見たことがない。そして数年前、長年の深酒がきっかけとなり父は「アルコール性認知症」を発症した。 幼少期の私は、アルコールに溺れる父の存在を恥じ、自分の気持ちを押し殺して生きてきた。「うちは他の家と違う」「自分が我慢をすればいい」。そんな感覚は、大人になっても消えなかった。
ところが父が認知症を発症し、私のことを忘れていくにつれて、皮肉にも私は少しずつ自由になっていった。なぜ父が私を忘れたことで、私はこんなにも楽になったのか。 ■幼稚園のとき、酔った父に焼酎をかけられる 厚生労働省はアルコール依存症について、「大量の飲酒を長期間続けることで酒がないといられなくなり、心身や家庭生活などに支障が生じる精神疾患」などと説明している。本人が病気を認めにくく、治療につながりにくいことも特徴のひとつだという。私の父も、まさにそんな状態だった。
私が幼い頃から、家のリビングには近所のスーパーで売っている4リットルの格安焼酎か、ウイスキーのボトルが数本常備されていた。公務員として働いていた父は、夕方帰宅すると、それらをカパカパと口に運ぶ。まるで水を飲むように。時間が経つにつれて部屋には酒のにおいが充満する。私は、そのにおいが嫌で嫌で仕方がなかった。 父は、食事の仕方もお世辞にもきれいとはいえなかった。特に嫌だったのが、口を開けてクチャクチャと音を立てながら食べること。ある日の夕食時、当時幼稚園児だった私は、その音がどうしても気になってしまった。
「お父さん、口を閉じて食べなきゃだめだよ」。子どもなりに、思ったことをそのまま口にした。すると次の瞬間、父はコップに入った焼酎の原液を私の顔にぶっかけた。 「食事の仕方にまで子どもが口出すんじゃない」。そう呟いた父を慌てて母が注意したが、酔った父は聞く耳を持たない。そして母は、私の顔を乾いたタオルで拭いた後、何事もなかったかのように食事を続けた。他のきょうだいたちも何も言わなかった。幼い私は頭が真っ白になり、ただ黙って涙を流した。
この出来事は「自分が嫌だと思ったことを相手に伝えても意味がない」ということを、私の脳裏に強烈にインプットさせた。人生で初めて口にした酒の味は、ひどく苦くツンとした香りで、その後もしばらく舌をビリビリと痺れさせた。 ■深夜に突然雄叫び、リビングや階段で失禁 どんなに泥酔しても、父は人に手を上げることはなかったし、我が子に暴言を吐くこともなかった。その代わり、家の物を壊したり、母を罵ったり、酔った状態で理解しがたい行動を取ったりすることは頻繁にあった。
夜中にトイレへ酒を持ち込み、排泄と飲酒を繰り返す。酔って妄想と現実の区別がつかなくなり、深夜に突然雄叫びを上げる。リビングや階段で失禁する。誰かに攻撃されていると思い込み、家をマッチで燃やそうとする。そんなことが、日常の延長線上にあった。 なかでも、今でも鮮明に覚えている出来事がある。私が中学2年生だった頃、深夜に酩酊した父が突然「俺なんかもういらないんだろ!」と叫び始めた。そして部屋にあったコンパスを手に取り、針の部分を自分の手首に突き刺したのだ。
壁には父の手首から出た血が飛び散った。6つ上の兄が慌てて止めに入り、どうにか大事には至らなかったが、私はその光景を見て唖然としていた。「これが自分の父親なのか……」。そう思い、ひどくがっかりした気持ちになった。 気がつくと、私は父のことを「お父さん」と呼ばなくなっていた。というより、呼べなくなっていた。小学校3〜4年生くらいから、そもそも父に話しかけること自体ほとんどなかったので、当時どう呼んでいたのかは今となってははっきり覚えていない。話しかけなければならないときは、「ねえ」「あのさあ」などと言っていた気がする。「この人を父親だと思いたくない」という潜在意識がそうさせたのかもしれない。
幼い頃からそんな環境だったので、私にとって家は決して心が休まる場所ではなかった。父とできるだけ関わらないように、食べて、寝て、学校へ行く。それが私にとっての「家」だった。 ■周囲からの見え方は「勤勉に働く人」 思春期に入る頃には「自分の父親はアル中なんだ」と、なんとなく理解していた。しかし、上のきょうだいたちを含め、子どもだった私たちにはこの状況をどうすれば変えられるのかわからなかった。 優しい母のことは慕っていたため、私は母に何度か「なんで離婚しないの?」と聞いたことがある。すると決まって「だって、お金もそんなにないし。お父さんがいないと生活できなくなっちゃうから」という答えが返ってきた。
そんな父は、家族のことを愛していないわけではなかったと思う。日中の酒が入っていない場面では、ニコニコしながら私たちに話しかけてくる。もちろん、子ども側は父に辟易していたので、まともに返事をすることは少なかったのだが。 また、長年の飲酒でアルコールに耐性ができているせいか、父はどんなに深酒をしても翌日ケロッとした顔で仕事に出かけていった。周囲の大人から見れば、父は「勤勉に働く人」として映っていたかもしれない。
家族に暴力をふるう、外で警察沙汰になる、そんなシーンがあれば、幼い私も誰かに相談できたかもしれない。しかし、時折見せる「普通そうな父親」の顔があるからこそ、私は「父のことは絶対に他の人に知られてはいけない」と思っていた。 そんな私が初めて父のことを人に話したのは、中学生のときだった。 泥酔した父が深夜に大暴れし、翌日も学校があるのに私は午前3時頃まで眠れなかった。学校に行っても眠く、気分も重い。この日、私は初めて「父のことを誰かに聞いてほしい」と思った。そして当時よく一緒にいた女子グループの友人たちに、昨夜の出来事をぽつりぽつりと話してみた。
「大変だったね」「大丈夫?」。そんな言葉を期待していたのだと思う。しかし返ってきたのは「何それやばー! ドラマみたいじゃん……!」という、好奇心に満ちた反応だった。 キラキラと目を輝かせながら詳細を聞いてきた友人たちに悪意がなかったことは、今ならわかる。ただ、私が勇気を振り絞って出した小さなヘルプと、それを受け取る側の反応が、あまりにも違っていた。私はその瞬間、「もう父のことを人に話すのはやめよう」と決めた。
その後も、本当に仲の良い友人にのみ父のことを愚痴ることはあったが、家の悩みを周囲に話すことはほとんどなかった。幸い私は学生時代は道を逸れることもなく、人付き合いも比較的うまくやっていたと思う。 それでも、小さい頃からの刷り込みで自分の意見を人に伝えるのは極端に苦手だったし、嫌なことがあってもへらへら笑ってやり過ごすことが多かった。 大学3年生の時、私は自分で調べてアルコール依存症の専門治療を行っているクリニックに父のことを相談をしに行ったことがある。少し大人になった私は、専門医に相談すれば何かが変わるかもしれないと思い立ったのだ。
しかし、そこで言われたのは「本人に治療の意思がないと難しい」「まずは患者同士の自助会に来てみてください」という言葉だった。「それができないから困ってるんだよ……」。心の中でそう思いながら、私はしぶしぶ初診料を払って帰った。 大学を卒業して一般企業に就職すると、私は早々に実家を出て、当時付き合っていた彼氏(現在の夫)と同棲を始めた。物理的な距離を取ったことで、「ようやくあの家から解放された」と思った。
しかし、環境を変えただけでは長年の影響から逃れることはできなかった。夜中に少し大きな物音がすると、父が暴れているのではないかとドキッとする。スマホに実家から着信があると、父が何かしたのではないかと、その日一日が憂鬱になる。 家を出ればすべて解決すると思っていたが、酒臭い父と過ごした20年以上の記憶は、私の心をじわりじわりと蝕み続けた。 ■息子の誕生を父はとても喜んだ その後私は結婚し、28歳で第1子となる息子を産んだ。父との関係は相変わらずで、こちらから連絡を取ることも、実家に帰ることもほとんどなかった。ただ、母いわく初孫である息子の誕生を父はとても喜んでいたという。
息子が生まれてから、父は時折私と息子宛てに手紙や贈り物をよこすようになった。本来ならありがたく受け取ればいいはずのその好意が、再び私を悩ませた。 「息子のことをそんなに可愛いと思うなら、たまには実家に行ったほうがいいのでは?」「父に育てられたことは事実なのだから、何かしら恩返しをすべきなのでは?」。自分が親になったからこそ、そんな自問自答を繰り返すようになった。 そして私は、息子を連れて実家を尋ねることを決めた。定年後の父は昼間から酒を飲んでいたが、孫の顔を見るなり、今まで見たことがないほどの笑顔になった。
「この子がいれば、父も何かが変わるかもしれない」。そんな期待を抱いた。しかし、息子と初めて実家に泊まろうとした日の夜、父はまた酒に酔って暴れた。「ああ、父はいつまでも父のままだった」と、ひどく落胆したのを覚えている。 翌朝、父は昨晩のことをきれいに忘れたように「またいつでも帰っておいで」と言った。私は失望感や虚無感を抱えたまま、小さな息子を抱っこ紐に入れて実家を後にした。 ■80歳近くなった今も酒はやめていない
現在80歳近くになった父は、今も酒を飲んでいるらしい。「らしい」というのは、私はもう長いこと父と会っておらず、人伝てにしか状況を聞いていないからだ。定年後、昼からの飲酒が当たり前になった父は、酒以外のものをほとんど口にしなくなり、栄養失調でたびたび入院した。そして数年前「アルコール性認知症」と診断された。 医者からは「これ以上酒を飲んだら死ぬかもしれない」と釘を刺されたそうだが、それでも断酒できず、家族が酒を隠そうが捨てようが隙を見ては一人で酒を買いに行ったという。もちろん、認知症は進行の一途を辿った。
今では、一緒に暮らしている母のことさえ時折忘れてしまうそうだ。私や息子の名前も、もう父の口から出てこないと聞く。以前は不定期に送られてきた便りも、ぱたりとなくなった。 私は父が認知症になってから、一度も父と会っていない。おそらく、もう3年以上になる。父が私を忘れ、父側からの接触もなくなったことで、私は人生で初めて、父と自分の間に明確な境界線を引くことができた。 「どんな親であっても親孝行しなければならない」「育ててくれた事実に感謝しなければならない」。そんな「〜しなければならない」という気持ちが、私の中で少しずつ消えていった。
酒に溺れ、酒に支配され、酒で認知症を発症した父のことを自業自得だとも思う。そしてそんな私の考えを、冷たく感じる人もきっといるだろう。それでも私は、ようやく父の影から解放された今の自分に心地良さを覚えている。父が私との接触を断ったことで、父が私を忘れたことで、「私には父の人生を背負う責任はない」と気づけたのだ。 父が私を忘れた途端、なぜこんなにも心が楽になったのか。自分なりに調べてみると、医学的な用語ではないが「アダルト・チルドレン(以下:AC)」という言葉に行き着いた。
AC:アルコール依存症のほか、機能不全の家族の中で育ち、大人になってからも幼少期の家庭環境の影響を受けている人々のこと。 ACの傾向がある人には、以下のような特徴が表れやすいと言われている。 ・ノーと言えず、自分の意見より相手を優先してしまう ・周囲の機嫌や雰囲気に敏感で、人の顔色をうかがう ・自己肯定感が低い 上記はほんの一部だが、振り返ると私にも思い当たる点がいくつもある。幼少期の顔面焼酎事件から、嫌なことを嫌と言えなくなった。父がいつ暴れるかわからず、常に周囲の様子をうかがうようになった。そして大人になってからも「父をどうにかしないといけない」という、鉛のようにずっしりと重い責任感をずっと抱えていた。
ACは病気ではないので明確な治療法はないようだが、回復法の一種として「親と距離を取ること」が挙げられている。親と距離を取ることで「親不孝ではないか」と罪悪感を感じる人も多いようだが、それは子どもの頃に刷り込まれた使命感の残骸なんだそうだ。 私の場合、物理的な距離を取るだけでは本当の意味で安心することはできなかったし、父が息子と会いたがることで父との距離感に混乱した。しかし、父が私を忘れたことで、私はようやく父と自分の間に、はっきりと太い境界線を引くことができた。その境界線に、罪悪感を感じることもない。
■できる範囲で手を差し伸べるけど… 今後もし父の介護をしている家族から助けを求められたら、できる範囲で手を差し伸べたいと思っている。それでも、父の人生そのものを背負うつもりはない。私は私の家庭を大切にして、自分の人生を自由に生きていい。40歳を目前にして、ようやく心からそう思えるようになった。 親の人生は親のものであり、私の人生は私のものだ。「親だから大切にしなければならない」と思う気持ちと「親と自分を別の人間として扱う」という選択は、両立してもいい。
私は今も、父との関係に明確な答えを出せたわけではないし、父を目の前にしたら何と呼ぶべきか戸惑ってしまうと思う。それでも、昔とは明らかに心の軽さが違う。 父を変えることも、過去をやり直すこともできない。それでも、これからの人生まで酔った父に左右される必要はない。そう思えるようになったことが、私にとっての「自由」なのだと思う。
私の父は、いわゆる「アルコール依存症」だった。私が物心ついた頃から毎日のように酒を飲み、酔っては奇行を繰り返す。記憶を辿ってみても、父が酒を飲んでいない日を見たことがない。そして数年前、長年の深酒がきっかけとなり父は「アルコール性認知症」を発症した。 幼少期の私は、アルコールに溺れる父の存在を恥じ、自分の気持ちを押し殺して生きてきた。「うちは他の家と違う」「自分が我慢をすればいい」。そんな感覚は、大人になっても消えなかった。
ところが父が認知症を発症し、私のことを忘れていくにつれて、皮肉にも私は少しずつ自由になっていった。なぜ父が私を忘れたことで、私はこんなにも楽になったのか。 ■幼稚園のとき、酔った父に焼酎をかけられる 厚生労働省はアルコール依存症について、「大量の飲酒を長期間続けることで酒がないといられなくなり、心身や家庭生活などに支障が生じる精神疾患」などと説明している。本人が病気を認めにくく、治療につながりにくいことも特徴のひとつだという。私の父も、まさにそんな状態だった。
私が幼い頃から、家のリビングには近所のスーパーで売っている4リットルの格安焼酎か、ウイスキーのボトルが数本常備されていた。公務員として働いていた父は、夕方帰宅すると、それらをカパカパと口に運ぶ。まるで水を飲むように。時間が経つにつれて部屋には酒のにおいが充満する。私は、そのにおいが嫌で嫌で仕方がなかった。 父は、食事の仕方もお世辞にもきれいとはいえなかった。特に嫌だったのが、口を開けてクチャクチャと音を立てながら食べること。ある日の夕食時、当時幼稚園児だった私は、その音がどうしても気になってしまった。
「お父さん、口を閉じて食べなきゃだめだよ」。子どもなりに、思ったことをそのまま口にした。すると次の瞬間、父はコップに入った焼酎の原液を私の顔にぶっかけた。 「食事の仕方にまで子どもが口出すんじゃない」。そう呟いた父を慌てて母が注意したが、酔った父は聞く耳を持たない。そして母は、私の顔を乾いたタオルで拭いた後、何事もなかったかのように食事を続けた。他のきょうだいたちも何も言わなかった。幼い私は頭が真っ白になり、ただ黙って涙を流した。
この出来事は「自分が嫌だと思ったことを相手に伝えても意味がない」ということを、私の脳裏に強烈にインプットさせた。人生で初めて口にした酒の味は、ひどく苦くツンとした香りで、その後もしばらく舌をビリビリと痺れさせた。 ■深夜に突然雄叫び、リビングや階段で失禁 どんなに泥酔しても、父は人に手を上げることはなかったし、我が子に暴言を吐くこともなかった。その代わり、家の物を壊したり、母を罵ったり、酔った状態で理解しがたい行動を取ったりすることは頻繁にあった。
夜中にトイレへ酒を持ち込み、排泄と飲酒を繰り返す。酔って妄想と現実の区別がつかなくなり、深夜に突然雄叫びを上げる。リビングや階段で失禁する。誰かに攻撃されていると思い込み、家をマッチで燃やそうとする。そんなことが、日常の延長線上にあった。 なかでも、今でも鮮明に覚えている出来事がある。私が中学2年生だった頃、深夜に酩酊した父が突然「俺なんかもういらないんだろ!」と叫び始めた。そして部屋にあったコンパスを手に取り、針の部分を自分の手首に突き刺したのだ。
壁には父の手首から出た血が飛び散った。6つ上の兄が慌てて止めに入り、どうにか大事には至らなかったが、私はその光景を見て唖然としていた。「これが自分の父親なのか……」。そう思い、ひどくがっかりした気持ちになった。 気がつくと、私は父のことを「お父さん」と呼ばなくなっていた。というより、呼べなくなっていた。小学校3〜4年生くらいから、そもそも父に話しかけること自体ほとんどなかったので、当時どう呼んでいたのかは今となってははっきり覚えていない。話しかけなければならないときは、「ねえ」「あのさあ」などと言っていた気がする。「この人を父親だと思いたくない」という潜在意識がそうさせたのかもしれない。
幼い頃からそんな環境だったので、私にとって家は決して心が休まる場所ではなかった。父とできるだけ関わらないように、食べて、寝て、学校へ行く。それが私にとっての「家」だった。 ■周囲からの見え方は「勤勉に働く人」 思春期に入る頃には「自分の父親はアル中なんだ」と、なんとなく理解していた。しかし、上のきょうだいたちを含め、子どもだった私たちにはこの状況をどうすれば変えられるのかわからなかった。 優しい母のことは慕っていたため、私は母に何度か「なんで離婚しないの?」と聞いたことがある。すると決まって「だって、お金もそんなにないし。お父さんがいないと生活できなくなっちゃうから」という答えが返ってきた。
そんな父は、家族のことを愛していないわけではなかったと思う。日中の酒が入っていない場面では、ニコニコしながら私たちに話しかけてくる。もちろん、子ども側は父に辟易していたので、まともに返事をすることは少なかったのだが。 また、長年の飲酒でアルコールに耐性ができているせいか、父はどんなに深酒をしても翌日ケロッとした顔で仕事に出かけていった。周囲の大人から見れば、父は「勤勉に働く人」として映っていたかもしれない。
家族に暴力をふるう、外で警察沙汰になる、そんなシーンがあれば、幼い私も誰かに相談できたかもしれない。しかし、時折見せる「普通そうな父親」の顔があるからこそ、私は「父のことは絶対に他の人に知られてはいけない」と思っていた。 そんな私が初めて父のことを人に話したのは、中学生のときだった。 泥酔した父が深夜に大暴れし、翌日も学校があるのに私は午前3時頃まで眠れなかった。学校に行っても眠く、気分も重い。この日、私は初めて「父のことを誰かに聞いてほしい」と思った。そして当時よく一緒にいた女子グループの友人たちに、昨夜の出来事をぽつりぽつりと話してみた。
「大変だったね」「大丈夫?」。そんな言葉を期待していたのだと思う。しかし返ってきたのは「何それやばー! ドラマみたいじゃん……!」という、好奇心に満ちた反応だった。 キラキラと目を輝かせながら詳細を聞いてきた友人たちに悪意がなかったことは、今ならわかる。ただ、私が勇気を振り絞って出した小さなヘルプと、それを受け取る側の反応が、あまりにも違っていた。私はその瞬間、「もう父のことを人に話すのはやめよう」と決めた。
その後も、本当に仲の良い友人にのみ父のことを愚痴ることはあったが、家の悩みを周囲に話すことはほとんどなかった。幸い私は学生時代は道を逸れることもなく、人付き合いも比較的うまくやっていたと思う。 それでも、小さい頃からの刷り込みで自分の意見を人に伝えるのは極端に苦手だったし、嫌なことがあってもへらへら笑ってやり過ごすことが多かった。 大学3年生の時、私は自分で調べてアルコール依存症の専門治療を行っているクリニックに父のことを相談をしに行ったことがある。少し大人になった私は、専門医に相談すれば何かが変わるかもしれないと思い立ったのだ。
しかし、そこで言われたのは「本人に治療の意思がないと難しい」「まずは患者同士の自助会に来てみてください」という言葉だった。「それができないから困ってるんだよ……」。心の中でそう思いながら、私はしぶしぶ初診料を払って帰った。 大学を卒業して一般企業に就職すると、私は早々に実家を出て、当時付き合っていた彼氏(現在の夫)と同棲を始めた。物理的な距離を取ったことで、「ようやくあの家から解放された」と思った。
しかし、環境を変えただけでは長年の影響から逃れることはできなかった。夜中に少し大きな物音がすると、父が暴れているのではないかとドキッとする。スマホに実家から着信があると、父が何かしたのではないかと、その日一日が憂鬱になる。 家を出ればすべて解決すると思っていたが、酒臭い父と過ごした20年以上の記憶は、私の心をじわりじわりと蝕み続けた。 ■息子の誕生を父はとても喜んだ その後私は結婚し、28歳で第1子となる息子を産んだ。父との関係は相変わらずで、こちらから連絡を取ることも、実家に帰ることもほとんどなかった。ただ、母いわく初孫である息子の誕生を父はとても喜んでいたという。
息子が生まれてから、父は時折私と息子宛てに手紙や贈り物をよこすようになった。本来ならありがたく受け取ればいいはずのその好意が、再び私を悩ませた。 「息子のことをそんなに可愛いと思うなら、たまには実家に行ったほうがいいのでは?」「父に育てられたことは事実なのだから、何かしら恩返しをすべきなのでは?」。自分が親になったからこそ、そんな自問自答を繰り返すようになった。 そして私は、息子を連れて実家を尋ねることを決めた。定年後の父は昼間から酒を飲んでいたが、孫の顔を見るなり、今まで見たことがないほどの笑顔になった。
「この子がいれば、父も何かが変わるかもしれない」。そんな期待を抱いた。しかし、息子と初めて実家に泊まろうとした日の夜、父はまた酒に酔って暴れた。「ああ、父はいつまでも父のままだった」と、ひどく落胆したのを覚えている。 翌朝、父は昨晩のことをきれいに忘れたように「またいつでも帰っておいで」と言った。私は失望感や虚無感を抱えたまま、小さな息子を抱っこ紐に入れて実家を後にした。 ■80歳近くなった今も酒はやめていない
現在80歳近くになった父は、今も酒を飲んでいるらしい。「らしい」というのは、私はもう長いこと父と会っておらず、人伝てにしか状況を聞いていないからだ。定年後、昼からの飲酒が当たり前になった父は、酒以外のものをほとんど口にしなくなり、栄養失調でたびたび入院した。そして数年前「アルコール性認知症」と診断された。 医者からは「これ以上酒を飲んだら死ぬかもしれない」と釘を刺されたそうだが、それでも断酒できず、家族が酒を隠そうが捨てようが隙を見ては一人で酒を買いに行ったという。もちろん、認知症は進行の一途を辿った。
今では、一緒に暮らしている母のことさえ時折忘れてしまうそうだ。私や息子の名前も、もう父の口から出てこないと聞く。以前は不定期に送られてきた便りも、ぱたりとなくなった。 私は父が認知症になってから、一度も父と会っていない。おそらく、もう3年以上になる。父が私を忘れ、父側からの接触もなくなったことで、私は人生で初めて、父と自分の間に明確な境界線を引くことができた。 「どんな親であっても親孝行しなければならない」「育ててくれた事実に感謝しなければならない」。そんな「〜しなければならない」という気持ちが、私の中で少しずつ消えていった。
酒に溺れ、酒に支配され、酒で認知症を発症した父のことを自業自得だとも思う。そしてそんな私の考えを、冷たく感じる人もきっといるだろう。それでも私は、ようやく父の影から解放された今の自分に心地良さを覚えている。父が私との接触を断ったことで、父が私を忘れたことで、「私には父の人生を背負う責任はない」と気づけたのだ。 父が私を忘れた途端、なぜこんなにも心が楽になったのか。自分なりに調べてみると、医学的な用語ではないが「アダルト・チルドレン(以下:AC)」という言葉に行き着いた。
AC:アルコール依存症のほか、機能不全の家族の中で育ち、大人になってからも幼少期の家庭環境の影響を受けている人々のこと。 ACの傾向がある人には、以下のような特徴が表れやすいと言われている。 ・ノーと言えず、自分の意見より相手を優先してしまう ・周囲の機嫌や雰囲気に敏感で、人の顔色をうかがう ・自己肯定感が低い 上記はほんの一部だが、振り返ると私にも思い当たる点がいくつもある。幼少期の顔面焼酎事件から、嫌なことを嫌と言えなくなった。父がいつ暴れるかわからず、常に周囲の様子をうかがうようになった。そして大人になってからも「父をどうにかしないといけない」という、鉛のようにずっしりと重い責任感をずっと抱えていた。
ACは病気ではないので明確な治療法はないようだが、回復法の一種として「親と距離を取ること」が挙げられている。親と距離を取ることで「親不孝ではないか」と罪悪感を感じる人も多いようだが、それは子どもの頃に刷り込まれた使命感の残骸なんだそうだ。 私の場合、物理的な距離を取るだけでは本当の意味で安心することはできなかったし、父が息子と会いたがることで父との距離感に混乱した。しかし、父が私を忘れたことで、私はようやく父と自分の間に、はっきりと太い境界線を引くことができた。その境界線に、罪悪感を感じることもない。
■できる範囲で手を差し伸べるけど… 今後もし父の介護をしている家族から助けを求められたら、できる範囲で手を差し伸べたいと思っている。それでも、父の人生そのものを背負うつもりはない。私は私の家庭を大切にして、自分の人生を自由に生きていい。40歳を目前にして、ようやく心からそう思えるようになった。 親の人生は親のものであり、私の人生は私のものだ。「親だから大切にしなければならない」と思う気持ちと「親と自分を別の人間として扱う」という選択は、両立してもいい。
私は今も、父との関係に明確な答えを出せたわけではないし、父を目の前にしたら何と呼ぶべきか戸惑ってしまうと思う。それでも、昔とは明らかに心の軽さが違う。 父を変えることも、過去をやり直すこともできない。それでも、これからの人生まで酔った父に左右される必要はない。そう思えるようになったことが、私にとっての「自由」なのだと思う。
この記事の単語 (338)
×19
酒
さけ
alcohol; sake
×9
頃
ころ
1. (approximate) time; around; about; toward 2. suitable time (or condition)
×8
酔う
よう
1. to get drunk; to become intoxicated 2. to feel sick (e.g. in a vehicle); to become nauseated
×8
人生
じんせい
(human) life (i.e. conception to death)
×7
認知症
にんちしょう
cognitive impairment; senility; dementia
×7
実家
じっか
(one's parents') home
×6
知れる
しれる
1. to become known; to come to light; to be discovered 2. to be known; to be understood
×5
アルコール依存症
アルコールいぞんしょう
alcohol dependency; alcoholism
×5
周囲
しゅうい
1. surroundings; environs 2. circumference
×4
繰り返す
くりかえす
to repeat; to do something over again
×4
長年
ながねん
long time; many years
×4
発症
はっしょう
outbreak of an illness; onset of an illness; appearance of symptoms
×4
幼少期
ようしょうき
(early) childhood
×4
他
た
other (esp. people and abstract matters)
×4
焼酎
しょうちゅう
shōchū; Japanese spirit distilled from sweet potatoes, rice, etc.
×4
飲酒
いんしゅ
drinking alcohol (sake)
×4
幼い
おさない
1. very young; little 2. childish; immature
×4
当時
とうじ
at that time; in those days
×4
深夜
しんや
late at night
×4
父親
ちちおや
father
×4
距離
きょり
distance; range
×4
漸く
ようやく
1. finally; at last 2. barely; narrowly; hardly; only just
×3
記憶
きおく
1. memory; recollection; remembrance 2. storage
×3
辿る
たどる
to follow (road); to pursue (course); to follow up; to follow (hyperlink)
×3
深酒
ふかざけ
heavy drinking
×3
溺れる
おぼれる
1. to struggle in the water; to sink below the surface and become unable to breathe; to (nearly) drown 2. to indulge in; to lose one's head over something; to be addicted; to wallow in
×3
治療
ちりょう
(medical) treatment; care; therapy; cure; remedy
×3
唯
ただ
1. ordinary; common; usual 2. free of charge
×3
出来事
できごと
incident; affair; happening; event
×3
酷い
むごい
1. cruel; merciless; pitiless; brutal; atrocious; inhuman 2. tragic; horrible; terrible; dreadful; miserable; ugly; horrifying
×3
その後
そのあと
after that; afterwards; thereafter
×3
突然
とつぜん
abrupt; sudden; unexpected
×3
話し掛ける
はなしかける
1. to address (someone); to accost a person; to talk (to someone) 2. to begin to talk; to start a conversation
×3
時折
ときおり
sometimes
×3
友人
ゆうじん
friend
×3
暴れる
あばれる
to act violently; to rage; to struggle; to be riotous
×3
明確
めいかく
clear; precise; definite; distinct
×3
境界線
きょうかいせん
boundary line
×3
感じる
かんじる
to feel; to sense; to experience
×2
所謂
いわゆる
what is called; as it is called; the so-called; so to speak
×2
物心
ものごころ
awareness of things around one; ability to understand what is going on around oneself; judgment; judgement; discretion
×2
奇行
きこう
eccentricity; eccentric behaviour
×2
切っ掛け
きっかけ
chance; start; cue; excuse; motive; impetus; occasion
×2
存在
そんざい
existence; being
×2
恥じる
はじる
to feel ashamed
×2
押し殺す
おしころす
1. to crush to death; to stifle to death; to squeeze to death 2. to stifle (a laugh, etc.); to muffle (one's breathing); to subdue (one's voice); to conceal (e.g. one's emotions)
×2
我慢
がまん
1. endurance; patience; perseverance; bearing (with something) 2. self-control; self-restraint
×2
感覚
かんかく
sense; sensation; feeling; intuition
×2
本人
ほんにん
the person in question; the person themselves; said person
×2
特徴
とくちょう
feature; trait; characteristic; peculiarity; distinction
×2
状態
じょうたい
state; condition; situation; appearance; circumstances
×2
瞬間
しゅんかん
moment; second; instant
×2
慌てる
あわてる
1. to become confused (disconcerted, disorganized, disorganised); to be flustered; to panic 2. to hurry; to rush; to hasten
×2
相手
あいて
1. companion; partner; company 2. other party; addressee
×2
雄叫び
おたけび
war cry; roar
×2
失禁
しっきん
incontinence
×2
泥酔
でいすい
being dead drunk; drunken stupor
×2
理解
りかい
understanding; comprehension; appreciation; sympathy
×2
夜中
よなか
middle of the night; dead of night
×2
手首
てくび
wrist
×2
環境
かんきょう
environment; circumstance
×2
勤勉
きんべん
diligent; industrious
×2
私達
わたしたち
we; us
×2
状況
じょうきょう
state of affairs (around you); situation; circumstances
×2
答え
こたえ
answer; reply; response; solution
×2
返る
かえる
1. to return; to come back; to go back 2. to turn over
×2
翌日
よくじつ
next day
×2
こそ
1. it is ... that ...; precisely; in particular; definitely; for sure; only (when, after, because, etc.) 2. although; while; it is the case that ... but
×2
期待
きたい
1. expectation; anticipation; hope 2. promising; rising; up-and-coming
×2
反応
はんのう
reaction; response
×2
受け取る
うけとる
1. to receive; to get; to accept 2. to take; to interpret; to understand
×2
本当
ほんとう
1. truth; reality; actuality; fact 2. proper; right; correct; official
×2
現在
げんざい
now; current; present; present time; as of
×2
物理的
ぶつりてき
physical
×2
解放
かいほう
1. release; unleashing; liberation; emancipation; setting free 2. deallocation (of computer memory)
×2
影響
えいきょう
1. influence; effect 2. to influence; to affect; to have an influence on; to impact; to have an effect on
×2
誕生
たんじょう
birth; creation; formation
×2
事実
じじつ
fact; truth; reality
×2
侭
まま
1. as it is; as one likes; because; as 2. condition; state
×2
抱える
かかえる
1. to hold or carry under or in the arms 2. to have (esp. problems, debts, etc.)
×2
接触
せっしょく
touch; contact
×2
背負う
せおう
1. to carry on one's back 2. to be burdened with; to take responsibility for
×2
罪悪感
ざいあくかん
feelings of guilt
×2
範囲
はんい
extent; scope; sphere; range; span
×2
差し伸べる
さしのべる
1. to hold out; to extend (e.g. one's hands); to stretch; to reach out for 2. to thrust (javelin)
×1
皮肉
ひにく
1. irony; sarcasm; cynicism; satire 2. unexpected; different from what one expected; not as one had planned
×1
幼稚園
ようちえん
kindergarten
×1
厚生労働省
こうせいろうどうしょう
Ministry of Health, Labour and Welfare
×1
大量
たいりょう
large quantity; massive (quantity); mass (e.g. mass production, mass transit, mass destruction)
×1
長期間
ちょうきかん
long period (of time)
×1
心身
しんしん
mind and body
×1
支障
ししょう
obstacle; hindrance; impediment; difficulty
×1
生じる
しょうじる
1. to produce; to yield; to cause 2. to result from; to arise; to be generated
×1
精神疾患
せいしんしっかん
mental disorder; mental disease
×1
認める
したためる
1. to write (e.g. a letter); to draw up (a document); to take down (e.g. notes) 2. to have (lunch, dinner, etc.); to eat
×1
繋がる
つながる
1. to be tied together; to be connected to; to be linked to 2. to lead to; to be related to
×1
正に
まさに
1. exactly; surely; certainly; just 2. right then; just then; at that moment
×1
格安
かくやす
cheap; reasonable
×1
数本
かずもと
Kazumoto (surname)
×1
常備
じょうび
standing; reserve; always having ready
×1
帰宅
きたく
returning home
×1
丸で
まるで
1. quite; entirely; completely; at all 2. as if; as though; just like
×1
経つ
たつ
to pass (of time); to elapse
×1
充満
じゅうまん
being filled with; being full of; permeation
×1
御世辞
おせじ
flattery; compliment
×1
夕食
ゆうしょく
evening meal; dinner
×1
幼稚園児
ようちえんじ
kindergartener; preschooler
×1
閉じる
とじる
to close (e.g. book, eyes, meeting, etc.); to shut
×1
そのまま
1. without change; as is 2. just like; extremely similar
×1
原液
げんえき
undiluted solution (of)
×1
打っ掛ける
ぶっかける
to dash (e.g. liquid on someone's face); to slosh; to splash; to souse; to pour
×1
呟く
つぶやく
1. to mutter; to murmur; to grumble 2. to tweet (Twitter)
×1
聞く耳を持たない
きくみみをもたない
to turn a deaf ear to; to not listen to; to not get the message
×1
拭く
ふく
to wipe; to dry
×1
何事
なにごと
1. what; what sort of thing 2. everything; anything
×1
真っ白
まっしろ
1. pure white 2. blank (e.g. mind, paper)
×1
黙る
だまる
to be silent; to say nothing
×1
涙
なみだ
1. tear; tears; lachrymal secretion 2. sympathy
×1
流す
ながす
1. to drain; to pour; to spill; to shed (blood, tears) 2. to wash away
×1
脳裏
のうり
one's mind
×1
強烈
きょうれつ
strong; intense; severe
×1
香り
かおり
aroma; fragrance; scent; smell
×1
舌
した
1. tongue 2. tongue-like object; clapper (of a bell); talon (of a lock)
×1
痺れる
しびれる
1. to become numb; to go to sleep (e.g. a limb) 2. to get an electric shock; to tingle (from an electric shock)
×1
我が
わが
my; our; one's own
×1
暴言
ぼうげん
abusive language; violent language; wild words
×1
吐く
はく
1. to vomit; to throw up; to spit up 2. to emit; to send forth; to breathe out
×1
罵る
ののしる
to abuse (verbally); to curse at; to shout abuse at; to speak ill of
×1
行動
こうどう
action; conduct; behaviour; behavior; mobilization; mobilisation
×1
頻繁
ひんぱん
frequent; incessant
×1
持ち込む
もちこむ
1. to take something into ...; to bring in; to carry in 2. to lodge (a complaint); to file (a plan); to bring (a proposal); to commence negotiations
×1
排泄
はいせつ
excretion
×1
妄想
もうそう
wild idea; delusion
×1
現実
げんじつ
reality; actuality; hard fact
×1
区別
くべつ
distinction; differentiation; classification
×1
攻撃
こうげき
1. attack; assault; raid; onslaught; offensive 2. criticism; censure; denunciation; condemnation
×1
思い込む
おもいこむ
1. to be convinced (that); to be under the impression (that); to feel sure (that); to assume (that) 2. to make up one's mind; to set one's heart on; to be determined (to do); to be bent on
×1
燃やす
もやす
1. to burn 2. to burn with (emotion, feeling); to be fired up
×1
日常
にちじょう
everyday; daily; ordinary; usual; routine; regular
×1
鮮明
せんめい
vivid; clear; distinct
×1
中学
ちゅうがく
junior high school; middle school; lower secondary school
×1
酩酊
めいてい
drunkenness; intoxication
×1
俺
おれ
I; me
×1
なんか
something like ...; things like ...; someone like ...; the likes of ...
×1
叫ぶ
さけぶ
1. to shout; to cry; to scream; to shriek; to yell; to exclaim 2. to clamor (for or against); to clamour (for or against)
×1
針
はり
1. needle; pin 2. hook
×1
部分
ぶぶん
portion; section; part
×1
突き刺す
つきさす
to stab; to pierce; to thrust
×1
飛び散る
とびちる
to fly around; to scatter
×1
至る
いたる
1. to arrive at (e.g. a decision); to reach (a stage); to attain 2. to lead to (a place); to get to
×1
光景
こうけい
scene; spectacle; sight; view
×1
唖然
あぜん
dumbfounded; in mute amazement
×1
がっかり
1. to be disappointed; to be dejected; to be downhearted; to lose heart; to feel let down 2. to feel exhausted; to feel drained
×1
抑
そもそも
1. in the first place; to begin with; from the start; originally; ab initio 2. after all; anyway; actually; well, ...; ... on earth (e.g. "what on earth?"); ... in the world (e.g. "why in the world?")
×1
自体
じたい
1. itself 2. one's own body; oneself
×1
ねえ
ね
1. right?; don't you think 2. hey; come on; listen
×1
潜在意識
せんざいいしき
subconsciousness; subconscious (awareness)
×1
休まる
やすまる
to be rested; to feel at ease; to repose; to be relieved
×1
関わる
かかわる
1. to be affected; to be influenced 2. to be concerned with; to have to do with
×1
思春期
ししゅんき
puberty; adolescence
×1
アル中
アルちゅう
alcoholism
×1
含める
ふくめる
1. to include (in a group or scope) 2. to instruct; to make one understand
×1
慕う
したう
1. to yearn for; to long for; to pine for; to miss; to love dearly; to adore 2. to follow (someone)
×1
何度
なんど
1. how many times 2. how many degrees (temperature, angle, etc.)
×1
離婚
りこん
divorce
×1
決まる
きまる
1. to be decided; to be settled; to be fixed; to be arranged 2. to be unchanging; to be the same (as always); to be fixed; to be set
×1
って
1. you said; he said; she said; they said 2. if ... then
×1
愛する
あいする
to love
×1
日中
にっちゅう
1. daytime; during the day 2. Japan and China
×1
場面
ばめん
1. scene; setting; place (where something happens); scenario; case 2. scene (in a movie, play); shot
×1
辟易
へきえき
1. to be fed up (with); to be tired (of); to be bored (with); to be unable to bear 2. to be stumped; to be nonplussed; to be disconcerted
×1
正面
まとも
1. the front 2. honesty; uprightness; directness
×1
耐性
たいせい
resistance (e.g. to antibiotics); tolerance (e.g. drug tolerance)
×1
けろっと
1. completely; entirely 2. nonchalantly; as if nothing happened
×1
映る
うつる
to be reflected; to harmonize with (harmonise); to come out (photo); to be projected; to be displayed (on a screen)
×1
暴力
ぼうりょく
violence; mayhem
×1
ふるう
to shake; to tremble; to vibrate
×1
沙汰
さた
1. affair; state; incident; issue; matter 2. verdict; sentence
×1
絶対
ぜったい
1. definitely; absolutely; unconditionally 2. absolute; unconditional; unmistakable
×1
中学生
ちゅうがくせい
junior high school student; middle school pupil
×1
大暴れ
おおあばれ
rampaging; raging violently; going berserk
×1
女子
じょし
woman; girl
×1
ぽつりぽつり
ポツリポツリ
1. intermittently; bit by bit; little by little; by ones and twos 2. in drops (e.g. of rain)
×1
大変
たいへん
1. very; greatly; terribly; awfully 2. immense; enormous; great
×1
ばあ
boo! (as in "peak-a-boo!")
×1
みたい
-like; sort of; similar to; resembling
×1
じゃん
じゃーん
1. ta-dah!; ta-da!; voilà! 2. clash; crash; bang
×1
好奇心
こうきしん
curiosity; inquisitiveness
×1
満ちる
みちる
1. to be full 2. to wax (e.g. moon)
×1
輝く
かがやく
to shine; to glitter; to sparkle
×1
詳細
しょうさい
1. details; particulars; specifics 2. detailed; specific; minute
×1
悪意
あくい
1. ill will; spite; evil intention; malice 2. bad meaning
×1
勇気
ゆうき
courage; bravery; valour; valor; nerve; boldness
×1
振り絞る
ふりしぼる
to use to the full (one's voice, energy, etc.); to muster all of (one's strength, courage, etc.); to summon all of; to exert fully; to strain (one's voice)
×1
仲
なか
relation; relationship
×1
のみ
only; nothing but
×1
愚痴る
ぐちる
to grumble; to gripe; to complain
×1
悩み
なやみ
trouble; troubles; worry; distress; sorrows; anguish; agony; problem
×1
幸い
さいわい
1. happiness; blessedness; luck; fortune; felicity 2. luckily; fortunately
×1
学生時代
がくせいじだい
student days
×1
逸れる
それる
1. to turn away; to bear off; to veer away; to swerve from; to miss (e.g. a target) 2. to deviate (e.g. of a conversation); to digress; to go astray; to wander
×1
付き合い
つきあい
association; socializing; socialising; fellowship
×1
比較的
ひかくてき
comparatively; relatively
×1
旨い
うまい
1. skillful; skilful; clever; expert; wise; successful 2. delicious; appetizing; appetising; tasty
×1
刷り込み
すりこみ
imprinting; stenciling
×1
極端
きょくたん
extreme; extremity
×1
苦手
にがて
1. poor (at); weak (in); not very good (at) 2. not one's cup of tea; not one's favorite
×1
へらへら
ヘラヘラ
1. foolishly (laughing); thoughtlessly (smiling) 2. indiscreetly (talking); carelessly (speaking); frivolously; flippantly
×1
やり過ごす
やりすごす
1. to let something (or somebody) go past 2. to do too much
×1
専門
せんもん
speciality; specialty; subject of study; expert; area of expertise
×1
専門医
せんもんい
medical specialist
×1
思い立つ
おもいたつ
to set one's mind on doing; to get the idea of doing; to make up one's mind
×1
意思
いし
intention; wish; purpose; mind (to do)
×1
患者
かんじゃ
patient
×1
自助
じじょ
self-help; self-reliance
×1
渋々
しぶしぶ
reluctantly; unwillingly
×1
初診料
しょしんりょう
fee for an initial medical examination
×1
就職
しゅうしょく
finding employment; getting a job
×1
早々
そうそう
1. as soon as...; just after...; immediately after... 2. hurriedly; in haste; quickly; promptly; early
×1
付き合う
つきあう
1. to associate with; to keep company with; to go out with; to go steady with; to get on with 2. to go along with; to follow someone's lead; to accompany someone; to compromise
×1
彼氏
かれし
1. boyfriend 2. he; him
×1
同棲
どうせい
cohabitation (usu. of a romantically involved couple); living together
×1
逃れる
のがれる
to escape
×1
物音
ものおと
sounds
×1
着信
ちゃくしん
arrival (of post, news, correspondence, etc.); receiving (a phone call, email, etc.)
×1
憂鬱
ゆううつ
depression; melancholy; dejection; gloom; despondency
×1
解決
かいけつ
settlement; solution; resolution
×1
酒臭い
さけくさい
reeking of liquor; smelling of alcohol
×1
過ごす
すごす
1. to pass (time); to spend 2. to overdo (esp. of one's alcohol consumption); to drink (alcohol)
×1
蝕む
むしばむ
1. to be worm-eaten; to be eaten by worms 2. to affect adversely; to spoil; to ruin; to undermine; to gnaw at (one's heart, body, etc.); to eat into; to destroy
×1
第一子
だいいっし
firstborn; first child; eldest child
×1
生む
うむ
1. to give birth; to bear (child); to lay (eggs) 2. to produce; to yield; to give rise to; to deliver
×1
相変わらず
あいかわらず
as usual; as always; as before; as ever; still
×1
曰く
いわく
1. pretext; history; past; story 2. according to ...; ... says
×1
初孫
ういまご
first grandchild
×1
寄越す
よこす
1. to send; to forward 2. to hand over (e.g. money)
×1
本来
ほんらい
1. originally; primarily 2. essentially; intrinsically; naturally; by nature; in (and of) itself
×1
有り難い
ありがたい
grateful; thankful; welcome; appreciated; evoking gratitude
×1
好意
こうい
1. kindness; favor; favour; friendliness 2. goodwill; affection; liking (for someone); love
×1
再び
ふたたび
again; once more; a second time
×1
悩む
なやむ
to be worried; to be troubled
×1
可愛い
かわいい
1. cute; adorable; charming; lovely; pretty 2. dear; precious; darling; pet
×1
かしら
1. I wonder 2. some kind; some stage; somehow; somewhere
×1
恩返し
おんがえし
requital of a favour (favor); repayment (of an obligation, kindness, etc.)
×1
自問自答
じもんじとう
answering one's own question; wondering to oneself; soliloquizing; soliloquising
×1
孫
まご
grandchild
×1
今迄
いままで
until now; so far; up to the present
×1
笑顔
えがお
smiling face; smile
×1
抱く
いだく
1. to hold in one's arms (e.g. a baby); to embrace; to hug 2. to have (a thought or feeling); to hold; to harbour (suspicion, doubt, etc.); to harbor; to bear (a grudge, ill will, etc.); to entertain (hope, illusions, etc.); to cherish (e.g. an ambition)
×1
落胆
らくたん
discouragement; despondency; dejection; disappointment
×1
翌朝
よくあさ
next morning
×1
昨晩
さくばん
last night
×1
失望感
しつぼうかん
feeling of disappointment; sense of dismay
×1
虚無感
きょむかん
sense of emptiness; empty feeling; feeling of meaninglessness
×1
抱っこ紐
だっこひも
(front) baby sling; (front) baby carrier
×1
人伝て
ひとづて
hearsay
×1
当たり前
あたりまえ
1. natural; reasonable; obvious 2. usual; common; ordinary; commonplace; the norm
×1
栄養失調
えいようしっちょう
malnutrition
×1
度々
たびたび
often; again and again; over and over again; repeatedly; frequently
×1
診断
しんだん
diagnosis; medical examination
×1
釘
くぎ
nail; spike; tack; rivet; brad; (pachinko) pin
×1
刺す
さす
1. to pierce; to stab; to prick; to stick; to thrust 2. to sting; to bite
×1
断酒
だんしゅ
abstinence from alcohol
×1
隠す
かくす
to hide; to conceal
×1
隙
すき
1. gap; space 2. break; interlude; interval
×1
進行
しんこう
1. moving forward (e.g. vehicle); onward movement 2. advance (work, procedure, etc.); advancement; progress
×1
一途
いっと
way; course; the only way
×1
暮らす
くらす
1. to live; to get along 2. to spend (time)
×1
さえ
1. even 2. (if) only; just; as long as
×1
以前
いぜん
ago; since; before; previous
×1
不定期
ふていき
irregular; indeterminate; tramp (steamer)
×1
便り
たより
news; tidings; information; correspondence; letter
×1
ぱたり
1. with a clink; with a flop 2. suddenly; all of a sudden
×1
恐らく
おそらく
perhaps; likely; probably; I dare say
×1
親孝行
おやこうこう
filial piety; being kind to one's parents; taking care of one's parents
×1
感謝
かんしゃ
thanks; gratitude
×1
支配
しはい
1. domination; rule; control 2. direction; management; guidance
×1
自業自得
じごうじとく
paying for one's mistakes; getting one's just deserts; suffering the consequences (of one's own actions); reap what you sow
×1
考え
かんがえ
1. thinking; thought; view; opinion; concept 2. idea; notion; imagination
×1
影
かげ
1. shadow; silhouette; figure; shape 2. reflection; image
×1
心地良い
ここちよい
comfortable; pleasant
×1
断る
ことわる
1. to refuse; to reject; to dismiss; to turn down; to decline 2. to inform; to give notice; to tell in advance
×1
責任
せきにん
1. duty; responsibility (incl. supervision of staff) 2. liability; onus
×1
気付く
きづく
to notice; to recognize; to recognise; to become aware of; to perceive; to realize; to realise
×1
途端
とたん
just (now, at the moment, etc.); just as; in the act of; as soon as; at the moment that
×1
医学的
いがくてき
medical
×1
用語
ようご
1. term; terminology 2. wording; choice of words; phraseology
×1
行き着く
ゆきつく
to arrive at; to end up
×1
機能
きのう
function; facility; faculty; feature
×1
不全
ふぜん
partial; incomplete; imperfect
×1
育つ
そだつ
to be raised (e.g. child); to be brought up; to grow (up)
×1
家庭環境
かていかんきょう
one's family (home) background (environment)
×1
人々
ひとびと
1. people; men and women 2. each person; everybody
×1
傾向
けいこう
tendency; trend; inclination
×1
表れる
あらわれる
1. to appear; to come in sight; to become visible; to come out; to embody; to materialize; to materialise 2. to be expressed (e.g. emotions); to become apparent (e.g. trends, effects)
×1
優先
ゆうせん
preference; priority; precedence
×1
機嫌
きげん
1. humour; humor; temper; mood; spirits 2. safety; health; well-being; one's situation
×1
雰囲気
ふんいき
1. atmosphere; mood; ambience; ambiance; aura; feel 2. a certain air; presence; special aura; something (about someone)
×1
敏感
びんかん
sensitive; alert; aware; susceptible
×1
顔色
かおいろ
1. complexion; one's colour; one's color 2. countenance; expression; one's face
×1
自己肯定感
じここうていかん
self-esteem; feeling of self-approval
×1
上記
じょうき
above-mentioned; above-named; above
×1
本の
ほんの
mere; only; just; slight
×1
一部
いちぶ
1. one part; one portion; one section; some 2. one copy (e.g. of a document)
×1
振り返る
ふりかえる
1. to turn one's head; to look over one's shoulder; to turn around; to look back 2. to think back (on); to reminisce; to look back (on); to reflect (on)
×1
思い当たる
おもいあたる
to suddenly understand (esp. on basis of experience or memory); to come to mind; to recall (in a flash); to be reminded of; to call to mind; to think of; to strike on; to hit on an answer; to seize the crux of a problem
×1
顔面
がんめん
face (of person)
×1
事件
じけん
event; affair; incident; case; plot; trouble; scandal
×1
常
つね
usual state of things
×1
様子
ようす
1. state; state of affairs; situation; circumstances 2. appearance; look; aspect
×1
鉛
なまり
lead (Pb)
×1
ずっしり
heavily; profoundly
×1
責任感
せきにんかん
sense of responsibility
×1
ずっと
1. continuously in some state (for a long time, distance); throughout; all along; the whole time; all the way 2. much (better, etc.); by far; far and away
×1
治療法
ちりょうほう
treatment; cure; remedy
×1
回復
かいふく
1. restoration; rehabilitation; recovery; return; replevin; improvement 2. recovery (from an illness); recuperation; convalescence
×1
法
ほう
1. law; act; principle 2. method
×1
一種
いっしゅ
species; kind; variety
×1
親不孝
おやふこう
lack of filial piety; disobedience to one's parents
×1
刷り込む
すりこむ
to insert (an illustration); to stencil (a pattern); to print on; to instill (thought, impression, etc.); to imprint (e.g. on one's subconscious)
×1
使命感
しめいかん
sense of duty; sense of purpose; vocation
×1
残骸
ざんがい
ruins; wreckage; wreck; broken remains; debris
×1
距離感
きょりかん
sense of distance (physical or emotional); feeling of distance
×1
混乱
こんらん
disorder; chaos; confusion; mayhem
×1
今後
こんご
from now on; hereafter
×1
介護
かいご
nursing; care; caregiving; caring
×1
助け
たすけ
assistance; help; aid; support; reinforcement
×1
求める
もとめる
1. to want; to wish for 2. to request; to demand; to require; to ask for
×1
目前
もくぜん
before one's very eyes; under one's nose; imminence; close at hand
×1
人間
にんげん
1. human being; human; person; man; mankind; humankind 2. character (of a person)
×1
扱う
あつかう
1. to deal with (a person); to treat; to handle; to take care of; to entertain 2. to deal with (a problem); to handle; to manage
×1
選択
せんたく
selection; choice; option
×1
両立
りょうりつ
compatibility; coexistence; standing together
×1
戸惑う
とまどう
to be bewildered; to be perplexed
×1
明らか
あきらか
1. clear; obvious; evident; plain; definite 2. bright; light
×1
過去
かこ
1. the past; bygone days 2. one's past (that one would prefer remained secret)
×1
遣り直す
やりなおす
to do over again; to redo; to start over; to remake; to resume; to recommence
×1
左右
さゆう
1. left and right; right and left 2. (asserting) control; influence; domination