Published: 2025-03-09 17:10

出産したばかりの国会議員、新生児を抱いて登壇。リモート投票認められず→ネット応援

アメリカの国会議員が、生後4週間の子どもを連れて連邦議会に出席。赤ちゃんを抱きかかえながら登壇する様子をSNSで公開し、注目を集めている。

【実際の映像】壇上で赤ちゃんをあやすペターソン議員

話題を呼んだのは、米コロラド州第7選挙区から選出のブリタニー・ペターソン下院議員。

ペターソン氏は2月25日、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて、コロラド州から首都ワシントンD.Cにある連邦議事堂にやってきた。この日は重要な予算法案の採決が予定されていた。

同氏は壇上で「残念なことに、私は出産後にもかかわらず、遠隔投票の機会を与えられなかった」「でも有権者を代表するためにここにいます。投票を棄権するつもりはありませんでした」と述べた。

発言中、抱きかかえている赤ちゃんがぐずり「気持ちはわかるよ、サム」とあやす様子も映っている。

ペターソン氏は投稿で、ドナルド・トランプ大統領や、政府効率化省（DOGE）を率いるイーロン・マスク氏を名指しし、こうつづった。

「ドナルド・トランプ、あなたに伝えたいことがあります。母親は誰よりも激しく抗うということです」

「イーロン・マスクのような億万長者を減税するために、コロラドの高齢者、退役軍人、子どもたち、そして家族から医療や食料を奪うような予算には反対です」

「子どもたちのためなら、私は決して引き下がりません」

遠隔（代理）投票の制度は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年5月に導入。

NBCの情報番組『トゥデイ』によると、コロナウイルスの罹患だけでなく、議員による子育てや両親の介護、さらには首都ワシントンまでの飛行機が遅延していた際にも有用されてきた。だが、2022年に制度が廃止された。

ペターソン氏は1月、自身のウェブサイトに「議会は新しいパパやママのために何の便宜もはかってくれない」と不満を表明。

代理投票の復活を、超党派の議員で議会に訴えてきたが、認められなかったという。

ペターソン氏の動画には、計5万“いいね”とさまざまなコメントが寄せられている。

ユーザー①「産後の回復期間を犠牲にしてでも、私たちの代表として頑張ってくれてありがとう。あなたが私たちの代表でとても誇りに思います」

ユーザー②「2歳の母親として、“怒り”と“誇り”両方の感情から号泣しています。私たちはもっと大切にされていいはずです」

ユーザー③「新生児を育てるのは大変なこと。それなのに、はるばる議会まで飛んできて、投票に参加したあなたはカッコいい。母子をもっとサポートできるように社会を変えていかなければいけないと思います」