Published: 2025-01-29 13:58

新年度予算案 自民は30日の審議入り求めるも立民は受け入れず

新年度予算案の審議日程をめぐり、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談し、自民党は30日予算案の実質的な審議に入るよう重ねて求めましたが、立憲民主党は受け入れられないとして、折り合いませんでした。

自民党の坂本国会対策委員長と立憲民主党の笠国会対策委員長は29日午前、会談し、新年度予算案の審議日程をめぐり協議しました。

この中で坂本氏は、30日の衆議院予算委員会で予算案の趣旨説明を行ったうえで、直ちに石破総理大臣とすべての閣僚が出席して質疑を行い、実質的な審議に入るよう重ねて求めました。

これに対し笠氏は、審議の前に旧安倍派の会計責任者の参考人招致を全会一致で決めるよう努力すべきだとして、受け入れられないという考えを示し、両氏は折り合いませんでした。

与野党は午後2時から予算委員会の理事懇談会を開き、今後の日程と参考人招致の取り扱いについて改めて協議することにしています。 参考人招致とは 国会では、法案の審議や調査にあたって必要がある場合、当事者や有識者などを参考人として委員会に呼んで意見を聴くことができます。

参考人の出席は任意とされ、証言にあたって宣誓を行う「証人喚問」とは異なり、うその発言をした場合の罰則はありません。

招致にあたっては、国会の意思を示すため慣例上、全会一致での議決が原則とされています。

衆議院予算委員会で全会一致ではなく採決で参考人招致が行われたのは、50年以上前の1974年3月に（昭和49年）石油危機を受けた物価高騰をめぐり、石油会社の幹部らを招致した例があります。

今回、旧安倍派の会計責任者は、弁護士を通じて「裁判で証言した以上の話はなく、公の場に出ていくことは負担になるため差し控えたい」などと説明し、応じられないという意向を示しているということです。