Published: 2024-11-21 12:31

岸田前首相襲撃事件 検事が被告の“人格否定”発言か

去年、和歌山市に選挙の応援に訪れていた岸田前総理大臣の近くに爆発物を投げ込んだとして起訴されている被告に対し、取り調べにあたった和歌山地方検察庁の検事が、被告が自宅に引きこもる生活をしていたことに触れたうえで、人格を否定するような発言をしたとして、被告の弁護士が最高検察庁に抗議文を送っていたことが分かりました。

去年4月、和歌山市の漁港で、衆議院の補欠選挙の応援に訪れていた岸田前総理大臣の近くに手製の爆発物が投げ込まれ2人がけがをした事件で、兵庫県川西市の無職、木村隆二被告（25）は、殺人未遂や爆発物取締罰則違反など5つの罪に問われています。

被告の弁護士によりますと、逮捕後の取り調べで黙秘を続ける被告に対し、和歌山地方検察庁の男性検事が、自宅に引きこもる生活をしていたことに触れたうえで、「かわいそうな木村さん」などと、人格を否定するような発言を複数回行ったということです。

取り調べのあと、被告から連絡を受けた弁護士は、去年5月、「明らかな人格攻撃で不適切な取り調べだ」として、和歌山地検に口頭で抗議し、最高検察庁にも抗議文を送ったということです。

取り調べは録音・録画されていて、弁護側では起訴後に内容を確認し、不適切な取り調べがあったことを確認したということです。

被告の初公判は、来年2月、和歌山地方裁判所で開かれる予定です。