Published: 2025-09-16 19:23

洋上風力発電 事業者が採算確保できるよう自治体が支援要望

大手商社の三菱商事が、秋田県と千葉県の沖合での洋上風力発電から撤退することを受けて、別の事業者による計画が進められている自治体の関係者が、16日、経済産業省を訪れ、事業者が採算を確保できるよう支援を要望しました。

洋上風力発電をめぐっては、三菱商事が先月、建設コストの大幅な上昇を理由に秋田県と千葉県の沖合で進めていた計画から撤退すると発表しました。

これを受けて、別の事業者のもとで洋上風力発電の計画が進められている新潟、青森、山形、それに長崎の4県などの幹部が経済産業省を訪れ、古賀副大臣に要望書を手渡しました。

要望書には「予見しがたい経済情勢の変化を踏まえ、進捗（しんちょく）中の事業の完遂に必要な環境整備について議論を進め、早期に結論を得ること」などとして、コストが膨らむ中でも、事業者が採算を確保できるよう支援を求めています。

これに対し古賀副大臣は「国が洋上風力発電を再生可能エネルギーの切り札としていることに変更はない。今後の案件をしっかりと完遂していくため、要望に添った対応をしていきたい」と述べました。 要望のあと、新潟県の花角知事は記者団に対し、「エネルギー基本計画の中で、主要な脱炭素電源と位置づけられている洋上風力発電の事業が倒れないよう、国の環境整備をお願いしたい」と述べました。