Published: 2025-09-08 20:30

メルセデス・ベンツGLC220d 4マティック クーペコアは、価格以上の価値があったワケとは？ 新型もいいけど現行モデルもイイ!!!

新型メルセデス・ベンツ「GLC220d 4マティック クーペ」に追加された、「コア」はコストパフォーマンスの高い1台だった！ 『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。

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試乗車は、GLC220d 4マティック クーペコアのAMGラインパッケージ装着車両。

AMGラインパッケージは、立体的に配されたスリーポインテッドスターが先進的な表情を生み出すスターパターングリルや、開口部の大きなフロントバンパーを装備。足まわりには、GLC初採用となるマルチスポークタイプの20インチアルミホイールを採用する。

インテリアは、スポーツシートや専用の本革巻きスポーツステアリングを奢る。快適装備は豊富で、標準仕様とほぼ変わらない。

前席メモリー付パワーシート、MBUX ARナビゲーション、デジタルコクピットディスプレイ、キーレスゴー、EASY-PACK自動開閉テールゲートなどは標準。「あったらいいなぁ」と、思う機能はすべて備わる。

調べるとコアと標準仕様に装備差はほとんどない。にも、関わらず約¥500,000安価なのだ。

ドライブフィールは、標準仕様もコアも変わらない。クリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジン「OM654M」は、ISGのアシストもあってあらゆる速度域でパワフルだ。

特に発進時は、ちょっとしたスポーツカー並みの加速を味わえる。高速域では、伸びやかな加速を楽しめるし、AMGラインパッケージに含む「スポーティーエンジンサウンド」機能をオンにすると、ディーゼルとは思えぬ“快音”も聴ける。

組み合わされるトランスミッションは標準仕様と同じ「9G-TRONIC」。リリースには「1速から9速までの変速比幅が広くエンジン回転数が大幅に低減されることから、 優れたエネルギー効率と快適性を実現する」と、謳うが、まさにその通りで、高い静粛性と快適性に寄与。OM654Mの魅力を余すことなく使う。

足まわりも標準仕様と同じで「Cクラス」で定評のあるフロントに4リンク式、リヤにマルチリンク式を踏襲。さらに、走行状況に応じてダンパー内のオイル流量を変化させ、減衰力を調整するセレクティブダンピングシステムを備えた「AGILITY CONTROLサスペンション」がベースの、よりスポーティなセッティングとしたスポーツサスペンションを装着。

ハンドリングは、高速走行時はドッシリとしたもので安定感抜群。20インチのちょっと薄いタイヤなどの影響で、やや乗り心地はゴツゴツとしているものの、不快ではない。ドイツ車らしい硬派な乗り味だ。

ワインディングで、意のままにクルマの向きを変えられる。スタイリッシュなエクステリアにふさわしい、シャープなハンドリングでコーナーが楽しい。

今回は試せなかったが、高いオフロード性能も特徴だ。走行モードに「オフロード」を用意。トランスミッションがオフロードモードに切り替わる事で、雪道や悪路での走破性を高める。また、オフロードモードでは360度カメラシステムを使い、メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面の映像（フロントタイヤとその操舵方向を含む）を仮想的に映し出す「トランスペアレントボンネット」も装備。進路上にある大きな石や深い窪みなどの障害をいち早く確認可能だ。

新型GLC220d 4マティック クーペコアは、ドイツ車らしいクオリティの高さを、見ても乗ってもしっかり味わえる1台だった。しかも、魅力的な戦略的価格……。輸入車のミドルサイズSUVを探しているユーザーにとっては朗報でしかない！