Published: 2025-03-01 06:56

能登半島地震1年2か月 被災者から相談が相次ぎ 心のケア強化

能登半島地震の発生から1日で1年と2か月です。石川県は被災者の生活の再建まで時間がかかるケースも多く、不安などを訴える相談が相次いでいるとして心のケアを強化しています。

去年1月に発生した能登半島地震では、石川県と富山県、新潟県の3つの県で535人が亡くなりました。

このうち307人が地震後に持病が悪化したり避難生活で体調を崩したりして亡くなった災害関連死ですが、遺族の申請を受けた審査が続けられていて死者はさらに増える可能性があります。

石川県のまとめによりますと、県内の住宅被害は2月25日の時点で11万5000棟余りに上り、復興をどう本格的に進めていくのかが課題となっています。

しかし、被災者の生活の再建まで時間がかかるケースも多く、不安や悩みを訴える相談が相次いでいるということです。

石川県が被災者の心のケアを行うために金沢市に設置した相談窓口には、ことし1月末までに1545件の相談が寄せられ、最も多い「不眠や食欲がないなどの相談」が374件、次いで「生活環境の変化による不安の相談」が320件などとなっています。

このため石川県は被災者の心のケアを強化しようと2月25日、輪島市に新たに相談窓口を設置しました。

石川県障害保健福祉課は「過去の災害でも発災から時間がたったあと、復興が進む中での心の悩みを訴える人が増えている。被災者の心のケアを強化していきたい」としています。